◆教学相長◆

2018年から教員生活スタート。日々の気づきや学びの備忘録。

もし学校の先生が『もしイノ』を読んだら

もしドラ』に続き、『もしドラ』の第2弾も読んでみた。

 

 

もしドラ』の登場人物、マネージャーの一人だった北条文乃が、『もしドラ』の著者という世界線のお話。

文乃が新赴任した学校に入学した夢が、友達の真美に誘われて、野球部を創設(復活)し、甲子園を目指す。

今回は、ドラッカーの『マネジメント』ではなく、

          『イノベーションと企業家精神』を基に話を進めている。

 

 

私たちはーー『企業家』になろうとしています。単なる『経営者』ではなく、新しい価値を生み出していきます。イノベーションは、そのための道具です。51

私たちの身の回りに起きている「これまでとは違うこと」を、注意深く見つけていく52

ドラッカーは、注目すべき変化を7つの項目に分けて、それぞれの現れ方や特徴、またそれを利用したイノベーションの実例などを、この本の中で事細かく説明してくれています。53

 

その7つの項目の最初の1つが、「予期せぬことの生起」であるとしている。

 

なんか知らんけど成功していた

 

これが、イノベーションの大きな機会になる。

 

→生徒が、なんか知らんけど成長/変化していた、ということは、その後の大きな成長につながりうるということ?

 

 

人間って「成功」には鈍感なものよね。59

予期せぬ成功がもたらすイノベーションの機会を利用するには分析が必要である。61

強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない。できないことに気づいても、できることに目のいかない者は、やがて組織の精神を低下させる。264

 

→よく生徒を観察し、理解しないといけない。

 

 

他にも色々とあったけど、

『マネジメント』よりも、学校/学級経営に当てはめるのが難しい…

 

委員会とか部活とか、そういう活動であればできそうかなー

 

 

あと、気になったところでは、

 

型を反復するうちにやがてその中で自由に動けるようになるのだそうだ。そうして結果的に、以前よりもずっと可動域が広がるという。つまり、自由を「失う」のではなく、逆に「獲得」するのだ。157

「型の精度が低かったため、うまく機能しなかっただけだろう」と考えた。それゆえ、型にはめることが「個性を殺す」と誤解されてしまったのだ。160

 

斎藤孝『天才がどんどん生まれてくる組織』をもとにした部分。

 

授業でいえばあれだ、◯◯スタンダードってやつだ。

 

『天才が…』読んでみるかなあ。。。

 

 

それから、

 

マネジメントと言うのは、弱みに着目せず、これを組織の中で中和する。けど、教育と言うのは弱みに注目して、これを克服させようとする。262

これが例えば大人ばかりが集まった営利企業だとしたら、そこでマネジメントに集中し、教育をしないーーということもありだと思うの。263

 

この点、『学び合い』はどうなんだろう。

今の理解だと、

強みを伸ばして、弱みは克服するというよりも、自分の弱いことが得意な人と繋がれるようにする

 

つまり、マネジメント寄りだと思う。

 

それでも、

たとえ組織にそぐわないからといって、バスから降ろすわけにはいかないのよ。彼らを見捨てる事は、絶対にしてはならないわ。263

 

課題の全員達成を目指す中で、バスから降ろされる生徒は生まないし、一人も見捨てないことを目指している。

 

マネジメントを学校で行う上での欠陥も、補えているといえるんだろうなあ。

 

 

もうひとつ

 

「説得」というのは、相手にとっての「得」を「説く」ということなの。相手に、「あなたにはこれだけの得がありますよ」と教えてあげること。こちらの都合に合わせて、お願いしたり、頼んだりすることじゃないのよね。123

 

「語り」ですね。

 

 

 

あ、今作も面白かった。

(もしドラの方が面白かった)