変人になれ
教採の二次対策とか結果報告で母校に行ったときに聞いた話だけど、
今年は文化祭の規模がかなり縮小されたらしい。
例年であれば、1万人弱が観にきて、それがモチベーションにもなってる。
でも、コロナで外部から人を入れることができず、装飾をつくるだけで終わるクラスもあったらしい。
そんな中で、母校の先生からこんな話を聞いた。
「できるのが当たり前だと思っていたわけだよね」
「こんなときにこそ何ができるかが大事」
※うろ覚え
たしかに。
このエピソードを、この本を読みながら思い出した。
変化を嗅ぎつけ、すぐに走り出すネズミのスニッフとスカリー。
人間らしく、物事を慎重に考えて行動する小人のヘムとホー。
2匹と2人が、迷路の中にあるチーズを求めて右往左往する物語を通して、「変わること」の大事さを伝えてくれている。
2匹と2人は、生活に困らないほどの美味しいチーズを見つける。
2人の小人が、そのチーズに満足し、怠惰な生活を送るようになった一方で、
(今年も例年と同じように文化祭が開催できると思い込んでいた)
2匹のネズミは、チーズの臭いなどを注意深く観察し、変化に備えていた。
そんな中、ある日突然としてチーズがなくなってしまう。
(突然猛威を振るったウイルスによって文化祭がなくなってしまう)
変化に備えていた2匹のネズミは、覚悟ができていたのか、すぐに次のチーズを求めて迷路を走り出した一方で、
怠惰な生活を送っていた2人の小人は、呆然としたり、現状を理解しようと必死になったり、そこから動けなかった。
(開催できると思い込んでいた高校生は、どうすればいいのか分からず、一歩踏み出せなかった)
足踏みしている2人をよそに、2匹は新しい美味しいチーズを見つける。
(どうするか考え続けるクラスがある一方で、劇を動画で配信することにしたクラスも出た)
2人の小人は、チーズが食べられなくなり、心身ともに弱っていった。
どれだけ待ち続けてもチーズは戻ってこない。
「どっちがいいんだろうーーここにいてチーズが戻ってくるのを待ったほうがいいのか、迷路を探したほうがいいのか?」No.262
小人のうち、ホーは迷路を探して、チーズを見つけるわけだけれども、ヘムはどうだったんだろう?
「チーズとは何なのか?」
は、人や場面によって様々だと思う。
今回の文化祭の例は、(括弧)で入れてみたけど、これは「チーズ=劇を完成させて観てもらうこと」だった。
つまり、古いチーズ:例年通りに劇を完成させて観てもらうこと
新しいチーズ:配信という形でもいいから観てもらうこと
でも、書いていて気づいたのは
必ずしも「古いチーズ≒新しいチーズ」ではないということ。
つまり、古いチーズ:例年通りに劇を完成させて観てもらうこと
新しいチーズ:劇以外でも何かしら自分たちの納得いくものを完成させること
配信もその1つの形
そして、
新しいチーズとはどんなものなのかを探す過程こそが、物語における「迷路」なんだと。
2匹のネズミや、変わることを決心したホーは、迷路に飛び込み、新しい幸せを見つける。
変化を恐れずに、飛び込む勇気を持つ。
変わることができる人=変人になれ!